近所の笑顔が可愛いおじいさん

そのおじいさんは近所にお住まいで会釈をかわす程度の知り合いでした。そのおじいさんは体の左側に麻痺があり右手で杖をにぎりゆっくり歩いています。毎日、送迎のバスで15時頃帰ってくるようでした。私も15時頃トイプードルと散歩に出るのですがそのおじいさんとよくすれ違いました。始めはおじいさんの杖が怖くて犬は近づけませんでした。それがだんだん慣れてきておじいさんに犬が挨拶をするようになりました。おじいさんは杖を地面に置き、しゃがんで犬を撫でてくれるのです。おじいさんは麻痺の為上手くしゃべれないのですが「可愛いね、可愛いね」と言って犬を撫でまわしてくれます。ウチの犬も尻尾を振って「クーン、クーン」と声をあげおじいさんの顔を舐めるのです。そんな事が何回かありました。ある日、散歩の時間が遅れてしまった時の事です。犬に引張られるがままに歩いていると駐車場の方に入って行くので視線を上げると駐車場の奥にある門の所でおじいさんが家に入らずに立っていました。どうも待っていてくれた様なのです。思わず「犬に会うの楽しみにしているのかも」と思いました。次の日、3時ぴったりに家を出てみました。「今日は会えなかったね」と犬に話かけたら、犬が走り出しました。バスの停留所近くのマンションの塀に隠れるようにしておじいさんは満面の笑みで立っていました。寡黙なおじいさんはしゃべらない分だけ笑顔が可愛いのです。楽しみにしている事がわかりそれから出来る限り15時に散歩に出る様にしています。

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